①トライデント河の戦いにおけるバリスタン・セルミー

現在、バリスタンはロバート王の楯であるが、それ以前にターガリエン家が王位にあったころからこの職に就いている。したがって、ロバートが反乱を起こした際には敵側にいたことになる。ネッドとバリスタンはお互いの強さについて認め合っている。ジェイミーがネッドに騎士として戦いを挑んだことから考えてみても、この世界において騎士としての強さは、誉れの象徴であることがわかる。

②マウンテン対ハウンド

馬の首を大剣で躊躇なく切り落とすことからも、マウンテンの残忍さがわかる。ハウンドの顔面にやけどを負わせた子供の頃の行動に矛盾しない。弟であるハウンドとの対決は、ぜひ目に焼き付けてほしい。その残忍さが際立つマウンテンと対比して、ハウンドの行動をみたときに、彼が内に秘める正義感や芯の強さが感じられる。

③ヴァリスが語るジョン・アリンの死の真相

毒薬「ライスの涙」は透明で無味、痕跡も残らない。ではその毒を盛ったのは一体だれか?

④地下でアリアが目撃した人物

ひとりはヴァリスで、もうひとりはイリリオ。彼は第1話で、デナーリスとドロゴを引き合わせた人物。

⑤アリアが門番に止めれるシーン

明らかにここでの構図を意識したシーンが、後のシーズンに登場する。見返さないと気がつかなかった。

⑥ジョラー・モーモントのヴァリスへの密告

デナーリスの妊娠を知ったときに、ジョラーが隊を離れて寄り道したのはこのためと推測できる。

⑦ライサと手紙

ライサはキャトリンの妹で、ジョン・アリンの妻。第1話で、キャトリンの元に彼女からの手紙が届いている。

⑧レンリーとロラス

馬上槍試合のときに、リトルフィンガーがレンリーに言った言葉の意味がこのシーンからわかる。そして、ロラスにとってはレンリーとのこの関係が命取りになる。

【インサイドストーリーより】

ティリオンの拉致は世界一の大富豪への宣戦布告を意味する。息子が拉致されたことをタイウィンが知れば余波は必至だ。キャトリンの行動にライサは激怒する。彼女はラニスター家が夫を殺したと信じている。玉座を狙っていると。二人は仲のいい姉妹だったが久しぶりの再会だ。子供の頃から衝突はあった。もう昔の妹じゃない。

この世界の戦いは通常、馬と剣を使って行われる。だがリトルフィンガーとヴァリスの戦い方も重要だ。リトルフィンガーは魅力的だが危険な男だ。二人は常に策略を練っている。相手の裏をかき様々な陰謀をたくらんでいる。二人は敵対しているが、お互いを尊敬してもいる。リトルフィンガーは相当な野心家で貧しい土地の出身だが出世欲が強い。宦官のヴァリスも腹黒いが、彼は意外にも王国のことを第一に考えている。

ネッドは子殺しを嫌い、デナーリスの暗殺に反対するが、ロバートは王座を守るためなら手段を選ばない。ロバートは不従順なネッドに憤慨する。王の命令は絶対だから、ロバートはネッドの言い分などバカらしいと思っている。覇権を維持するには流血は避けられない。ここがネッドの転機点になる。ネッドのロバートへの忠誠は限界に達し、「王の手」をやめる。これ以上関わりたくなかったからだ。

キャトリンがティリオンを拉致したため、ジェイミーは晴れてネッドと戦う理由ができた。ジェイミーはネッドをライバル視している。正々堂々と戦って自分の強さを証明したい。西部劇でよく見る決闘シーンみたいなもので勝負の行方は予測できない。ネッドを襲うという行為はスターク家に対する宣戦布告までの第一歩だ。だがジェイミーは戦ってみて、ネッドの強さを思い知る。戦い続ければ死ぬのは自分かもしれない。邪魔が入ってなかったらどちらが勝っていたかは誰にも分からない。