①ブランの能力と森の子
ブランが語る夢のような体験は、狼の行動そのものである。ばあやが言う、動物と一体となれる能力は本当にあるのかもしれない。
森の子は、ホワイトウォーカーとも深く関係している。メイスターは「ドラゴンは消え」と語るが、現実としてデナーリスの元にいる。では巨人も森の子も本当にいなくなってしまったのか?
②マージェリーとブライエニーが初登場
レンリーの隣にいる女性がマージェリー。ロラス・タイレルの妹である。この作品の登場人物の中でも、出世欲の強い女性といえる。
ロラスを破ったのがタースのブライエニー。発情した馬を使ったという事情はあるにせよ、馬上槍試合でマウンテンを破ったロラスに勝ったということで、彼女の強さが分かる。ある出来事をきっかけに、スターク家と深く繋がることになる。今後の活躍に注目してもらいたい。
③ロラスとレンリーの危険な関係を認識していたマージェリー
この事実は彼女の命取りになる。上昇するためなら清濁を併せ呑む、彼女の信念の強さが伺える。
④ロブへの手紙を燃やすシオン
このとき、シオンがスターク家と共に歩む道は閉ざされた。もうひとつの家族であるスターク家を裏切ったシオンは本当に割り切れているのか?彼の葛藤はまだ終わりでないのかもしれない。
⑤アリア、ジャクエンを救う
火に迫られ逃げ場のないジャクエンはアリアに助けられる。アリアを見つめるジャクエン…彼は一体何者なのか、アリアにどんな影響を与えていくのか。
【インサイドストーリーより】
3つのシーンが連なり、ティリオンは3人(パイセル、ヴァリス、リトルフィンガー)に同じ罠を仕掛ける。彼は、姉の情報源であり前「王の手」を裏切った犯人を知りたい。ティリオンの機知が表れたシーンだ。3シーンが合わさり全体が成り立つ。彼は3人に敬意を払っている。好意があるとは言えないが、油断ならないだけに敬意を払う。情報を得るだけでなく分からせたい。誰が新しいボスでどんなやり方をするか。ゲームのルールを思い知らせる。
男女差別は根深く、女の騎士はあり得ない世界だ。ブライエニーのような名家の娘は嫁ぐのが当然。ロラスのように戦うことは期待されていない。常に力を示す必要があり、実際男を上回っている。有名な戦士ロラスを倒すのだから。
男が力を持つ世界だが、ブライエニーがいた所では夢を追うのが許された。自分を変えずに済んだ。好きなことを許されたアリアと同じだ。キャトリンに言葉はないがブライエニーの言葉を聞きいい表情をする。アリアを思い出している。ずっと会っていない愛する娘を。ブライエニーとアリアは別人であるが、ブライエニーはアリアが憧れた姿だ。キャトリンは2人の女剣士を重ね合わせている。
違う立場の人間になりたいと思う気持ち。それは誰しもが持つ欲求だ。その感情は普遍的に思われる。そしてシオンはそのいい例だ。家族には忠実でなくてはならない。ロブは母の忠告通り、シオンの元へやるべきじゃなかった。彼の忠誠が揺らぐことを懸念して。原作でもドラマでもシオンの役どころは面白い。そして決断を迫られる、手紙を燃やす場面ができた。象徴的な者を使うことで見た人は共通の感情を覚える。言葉では語らず、燃える手紙がすべてを語る。
燃える手紙がすべてだ。でも彼の洗礼を受ける場面が彼の選択を明確にし、家族に受け入れられる意味の大きさが分かる。それまで彼には真の家族として受け入れられた記憶はない。セリフがないのに多くが語られる場面だ。